服従とアサーション
2018年08月24日
こんにちは。南浦和駅前 町田クリニックのリワークのご報告です。
本日は、服従とアサーションについて行いました。
3つの自己表現(非主張的自己表現、攻撃的自己表現、アサーティブな自己表現)について、特徴等を振り返りました。そして、Milgram,S.の服従に関する実験の教師役(被験者)になったつもりで、ご自身の反応等を考えていただきました。
Milgram,Sの服従に関する実験とは、以下のとおりです。
- 教師(被験者)は、45ボルトの電気ショックを受け、生徒(サクラ)の受ける痛みを体験する
- 教師(被験者)・生徒(サクラ)になり、教師(被験者)は生徒に問題を出し、間違えるたびに電気ショックを流すよう、実験者から指示される
- 電圧は最初は45ボルトだが、1問間違えるごとに15ボルトずつ電圧の強さを上げていくよう指示される
- 教師(被験者)には実際に電圧が付加されていると信じ込ませるが、実際には付加されていない
- 生徒(サクラ)が演技をし、苦痛を訴える声がインターフォンから流される
- 電圧をあげるごとに苦痛のアクションが大きくなる
- 電気ショックの機械の200ボルトのところに「非常に強い」、375ボルトのところに「危険」と表示
- <生徒(サクラ)の反応>
- 75ボルト・・・不快感をつぶやく 120ボルト・・・大声で苦痛を訴える180ボルト・・・「痛くてたまらない」と叫ぶ 270ボルト・・・苦悶の金切声をあげる330ボルト・・・無反応になる
- 300ボルト・・・壁を叩いて実験の中止を求める 315ボルト・・・壁を叩いて実験を降りると叫ぶ
- 135ボルト・・・うめき声をあげる 150ボルト・・・絶叫するみなさんは、この実験で、生徒(サクラ)が問題を間違えるたびに電気ショックを与えますでしょうか?(実際には与えられていないが、与えられていると信じ込まされている)
リワークへの参加者は、与える人と与えない人が約半々でした。ただ、電気ショックを与えるにしても、最高電圧までというよりも「不快感を呟く」程度の電圧までという意見が多かったです。電気ショックを与える方の意見としては、実験に協力したため、実験者の期待に応えなければならない、不快感を与える程度の電圧であれば、日常生活でも不快感を味わうことがあるため、仕方がないこと等があげられました。一方、電気ショックを与えない方の意見としては、苦痛を人に与えること自体が苦しい、人が苦しんでいる姿を見たくない等の意見が出されました。
実験者の期待に応える必要性と自分が人に苦痛を与えてしまうという罪悪感等の葛藤が伴うものと考えられます。
次に、日常生活で、従いたくないが、従わざるを得ない状況について確認し、終了といたしました。
日常の中で、自分の意見を言うことができず、相手に従ってしまう、ということはしばしばあることだと思います。
そのような場合にも、自分らしさを大切にしながら、アサーティブな対応ができましたら、と思います。
カテゴリ:リワークブログ