Dr'sコラム

不登校と睡眠障害について

みなさん、こんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の南浦和駅前町田クリニックです。

近年、小・中学校の不登校児童は増え続け、厚労省にデータによると令和4年度には29万余りに達したとされ、不登校に至ったきっかけ・原因として最も多いものが「無気力・不安」で49%、次いで「生活リズムの乱れ、あそび、非行」で13%となっています。

また不登校になる子どもの多くに睡眠障害が合併していると言われています。

睡眠障害の中で最も多いのが、睡眠覚醒リズムが後ろにずれていく「睡眠相後退症候群」です。初めは「夜スムーズに眠れない、朝起きるのがつらい」、「学校に行くのがぎりぎり、または少し遅刻してしまう」程度であっても、不登校が長期化するにつれ「昼夜逆転してしまい家族が起きている日中に寝て、家族が寝ている夜に起きだしてくる」「家族と全く会話がない」という状態になってしまうこともあります。

その背景には、発達特性や思春期に発症する精神疾患が隠れていることもありますが、環境要因として「ゲームやスマホへの依存」が関わっていることも少なくありません。

睡眠は子どもの健全な成長と脳の発育にとって重要なものですから、良い睡眠覚醒リズムを取り戻すことは、勉強の遅れを取り戻すと同じ、あるいはそれ以上に重要なことと言えるかもしれません。

改善方法としては、①寝る前にスマホやパソコンを見ない ②午前中に起きて日の光をあびる(ガラス窓越しのひなたぼっこでも効果があります)③睡眠の記録をつけて睡眠リズムを可視化してみる ④睡眠覚醒リズムを取り戻すのに効果のある軽めのお薬を使う 等の方法があります。

睡眠リズムの改善は、簡単なようで意外に難しいこともありますので、ご家族、学校の先生や医院のスタッフとチームを組んで取り組んでみるのもお勧めです。睡眠表を書いて誰かにみせることを習慣にするだけで、一定程度改善することも少なくありません。当院では不登校や睡眠障害のご相談も受け付けております。お一人で悩まずにぜひお気軽にご相談くださいね。

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