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CBT*認知再構成法

こんにちは。
南浦和駅前 町田クリニック リワークのご報告です。

本日の<認知行動療法>では、ストレス場面において最もストレスに繋がった思考を
柔らかくする・広げていくにはどのようにしていけばよいか取り組んでいきました。

「考え方のくせ」に気づく以外にも、たくさんのヒントがありましたね。
全てを使いこなそうと思わなくても大丈夫。
今の自分にとって「あ、これなら常に気軽に意識できそうかも」といったアイテムを
ココロの引き出しに2つ3つ入れておけるといいかもしれません。

実際にデモンストレーションを実施して
みなさんにも客観的にご覧いただきました。

広がった考え方は、美しかったり、理想的だったり、優秀だったり、器用だったり
… そんなハードルは全く必要ありません。

どんなアイデアであったとしても
どんなちいさな広がりであったとしても
「自分自身の内側からでてきたもの」が「いまの自分にとっては一番すんなりできること」
ということが

ご覧いただいて皆さん実感をもって理解されたご様子でした。
そう。この感覚は、なかなか認知行動療法の本に書いてあるようで書いてない、
書いてあってもなかなかリアルに届いてこないポイントであり、
実は、ここにひっかかっていまひとつ効果が出てこない人も多かったりするポイントでした。

まんまと落ちがちな落とし穴、みなさん事前に確認できてよかったです☆

ストレスと「ココロの境界線」

こんにちは。
南浦和駅前 町田クリニック リワークのご報告です。

本日の<自己洞察>では、バウンダリー(心の境界線)について検討していきました。
心の境界線が上手く引けていないと巻き起こる
あんなストレス
こんなストレス …
チェックリストを通して自分自身の傾向を確認もしていきました。

えええ? これもバウンダリーの問題だったの?
えええ? それってそんなにやらなくてもいいことだったの?
えええ? 当然みんなもそう思ってると思っていたのに …

自分にとっての「普通」は、
意外なきっかけからロックオンしてしまってゆるみすぎた境界線感覚からやってきたものだったんだな、と気付かれた方も多いご様子でした。

枠を超え、柵を超え、必要以上にやることが美徳とは限らない

「ほっ」としたくて自分を犠牲にしすぎてはいませんか?
楽になっていく引き出しをこれから身に着けていきましょうね。

誰に何を伝える?-サポートを得るために

こんにちは。
南浦和駅前 町田クリニックのリワーク報告です。

今月の月曜日は、リハビリの中でも最有用事項と言ってもいい「再発予防」についてじっくり考えていきましょう。

復職や転職、社会復帰へ向けて、それぞれの経験を周囲にどのように伝えるか、不安や悩みを共有しました。
同じような経験をしているお互いで話し合ってみると、共通することやヒントがもらえることも多いようです。

周囲に何を伝え、どう伝え、何を助けてもらうのか、何をわかってほしいのか、整理できているでしょうか?
再発予防の一つのかなめは、サポートを使うことです。
職場に伝えておきたいこと、家族に分かっておいてほしいこと。
そして、支えてもらうために、相手に何を求めているのか、きちんと伝えることもとても大切な事です。

このプログラム、いつも最初はぼんやーりした感じで始まるのですが、
話していくうちに皆さん自身の中で聞きたい事、共有したいことがたくさんでてくるようです。
いつも、もちろん今日も、時間が足りなくなってしまいます。

復職が見えてくると、どうしたって不安や緊張とともに、張り切ってがんばろう!という気持ちもわいてくるものです。
復職にあたって、心に留めておきたいポイントをいくつかご紹介しました。
以前とは違う自分が、これから仕事との向き合い方を考えるヒントになるかもしれません。

来週は、再発予防のもう一つのかなめ、コーピングについてアイディアの引き出しをたくさんつくりましょう!

土曜講座 ストレスコーピング

こんにちは。南浦和駅前町田クリニックのリワーク報告です。

今回の「土曜講座」は、ストレスコーピング(ストレス対処法)でした。

ストレスは放っておいても回復することもありますが、悪化しないように早めに対処することが大切です。

そのために、自分でできるコーピングを、できるだけたくさん用意しておきましょう。

深呼吸、音楽を聴く、動画を見るなど、普段意識せずにしていることも立派なコーピングです。

できるだけ、低コスト(お金がかからない、すぐにできる、時間がかからない)な気軽にできるコーピングがお勧めです。

今日は、自律訓練法とマンダラ塗り絵をご紹介しました。

手を動かして作業に集中すると、気持ちが落ち着いたり、楽しくなったり、考え事や心配事から離れられる体験しました。

また、コーピングを他の人とシェアすると、自分では思いつかなかったアイディアが得られてレパートリーが増えます。

今日の感想は、

・没頭できることがあると、自動思考から解放されることを感じた

・ストレスによる不調が大きくならないうちに、ストレスコーピングで対処していきたい

・塗り絵はやっている間は雑念の様なものがなくなり、知らず知らずのうちに集中していた

・他の方のコーピングを聞いて、取り入れていきたい

などでした。

ストレスはなくなりませんが、コーピングによって軽減できます。自分に合ったコーピングをたくさん見つけて、健康に過ごしましょう。

  

発達障害★皆の情報をまとめよう

こんにちは。

南浦和駅前 町田クリニックのリワーク報告です。

 

今日の午前中は発達障害について理解を深めました。発達障害といっても様々なものがあります。

その種類や特徴を学ぶことで、自己理解や他者理解につながれば良いかと思います。

そして、誰にでも何かしらの偏りがあること、その個性をどう生かして、課題だと感じるところをどう補っていくかなど考えていくことが大切です。

 

「発達障害だと自身も気づかず、職場で甘えていると誤解されている人もいるのではないか。今回の学びを他者理解に役立てたい」などの感想がありました。

 

午後のグループワーク「情報をまとめよう」では、あるテーマパークに関する情報を各人が持ち寄り、テーマパーク全体の情報をまとめて明らかにしていくという作業を行いました。

 

断片的な情報をそれぞれが持っているため、言葉のパズルのような感覚です。

こうした曖昧なものを明らかにしていく過程で、ある人は書記、ある人はまとめ役など自然的に役割分担ができていたように思います。

また、このような話し合いの際には、自身のコミュニケーションのあり方を振り返ってもらえればと思います。

自分を知る特別プログラム-その1

こんにちは。
南浦和駅前 町田クリニックのリワーク報告です。

今日は、いつもの木曜日とちょっと違って「自分を知る」ためのワークに取り組みました。

こころのエネルギーの状態によって、私たちは様々な考え方や行動パターンをとります。
「エゴグラム」では、そのエネルギーを5つの働きからとらえてみるのです。

自分の行動パターンや対人関係は、自分の性格だから変わらないよ、変えられないよと思いますか?
もちろん、そういう部分もあるかもしれません。
でも、ちょっとした意識付けで、行動を変えていくことで、心のありようは変わってきます。

質問項目にチェックをつけて、自分のエゴグラムを描いてみると、、、それぞれ、まったく違う個性的なエゴグラムが描けました。
こんなところが自分のいつものパターンに当てはまるとか、いつものあれはこの影響か!など、いろいろ気づいたようです。

自分のパターンって、こんなところから理解できるものです。

自分を知る特別プログラム-その2は、3月7日(火)午前の予定です。
もちろん、その2だけでも大丈夫。
その1にご参加いただいた方は、さらに深めて。
なりたい自分に近づいていきましょう。

1月の振り返りと個別フォローアップ

こんにちは。
南浦和駅前町田クリニックのリワーク報告です。

今日は、1月最後の月曜日。2023年最初の、月間振り返りをしました。
今日はこじんまりとしたグループになったので、久しぶりに全員でシェアの時間をもってみました。
お互いの話に興味をもって話題が広がったり、少し違った方向に展開したり、笑ったり、感心したり。
お話の仕方にも話題の選び方にも個性がでて、楽しい時間になりました。

皆さんが1つ1つ、実際に行動してみた実感が、いろいろなかたちでシェアされるのがこの振り返りの時間です。
毎月感じることではあるのですが、試行錯誤がそれぞれの蓄積になり、それがまた皆さんに広がっていくのがわかります。

後半は個別フォローアップでした。
自分が考えていること、困っていること、なんだかまとまらないこと。
誰かを目の前にして言葉にするだけで、絡まった糸が少しずつほどけてくる感触があるようです。
話題は決まっていなくても、話がまとまっていなくても大丈夫。
気軽に利用してください。

今月の月曜日は、来週から、みなさん自身の再発予防策をみつけましょう!
人それぞれ、ストレスの原因も違うように、繰り返さないためにできること、したいことも違うでしょう。
やってみて、ちょっとでも効果があればまたやってみればいいし、効果がなければ別のことをすればよいのです。
工夫の引き出しは多ければ多いほど!
ゆっくりレパートリーを増やしていきましょう。

どんなトラブルも1つのスパイス・ドラマセラピー

今日のドラマセラピーは、「Hero’s Journey(ヒーローの旅)」というテーマで行いました。

いつものようにジェスチャーゲームや、イメージを使って体を動かしながら全員で遊んだ後、参加者の皆さんに以下の4つを考えてもらい、それぞれの物語を作っていただきました。

(1)主人公はどんな人か?

(2)主人公が目指している場所はどこか?

(3)主人公が出会うトラブルや悪役は誰か(何か)?

(4)主人公を助けてくれるのは誰か?(何か)?

 

そして、それぞれの物語をドラマ化してきました。

自分の話の主人公を自分がやる必要はなく、「私は自分の物語の悪役をやりたい」と思ったら、それでOK!それぞれが自分の物語の配役を、グループのメンバーに振り分けながら物語を進めていきました。

・スイスを目指して旅立った男性が、スリにお金を取られて困り果ててしまう話

・日本の動物園にいる幼いパンダが、故郷を目指す途中で密猟に遭ってしまう話

・火星を目指した宇宙船がエンジントラブルを起こして、大ピンチに陥る話

 

などなど、、、

それは個性豊かな物語ばかり!

ドラマセラピーは初体験という参加者の方もいましたが、皆さんから出てくるアドリブに大笑いされたりしながら、ドラマを楽しまれていました。

 

 

ハプニングやトラブル、悪役、、、というと「嫌だな」「あんまりあいたくないな」という心理が働いてしまうのが人間ですよね。

でも、ハプニングやトラブルがあるからこそ、「今、一体何が一番大事だろう?」と考える機会が私たちに与えられるわけです。忘れられない出来事って、必ず何らかの学びがあるのではないでしょうか?

そして、それらを単に「嫌なもの」としてだけ捉えるのではなく、自分の人生の旅路の1つのスパイスだと捉えてみるのはどうでしょう?

どんなヒーローもののドラマも、主人公はトラブルや困難に出会いますよね。

そして、悩みながらも、それらを乗り越えて成長していくからこそ、胸に残るわけです。

 

 

私たち一人一人が、私たちの人生の主人公=ヒーローです。

いろんな凸凹に出会いながら、たまに涙も経験しながら、時々カッコ悪いかもしれないけれど、
それでも前を見て進んでいきたいと願っている、、、その思いがあればヒーローの旅は必ず進んでいくはずです。

2023年、私たち一人ひとりの旅は始まったばかりですね。

ドラマセラピーでの体験が、皆さんの旅路を応援するきっかけになれたら幸いです。

そして、皆様の旅路を心から応援しています。

 

しあわせ体質になろう★社員旅行を計画しよう

こんにちは。

南浦和駅前 町田クリニックのリワーク報告です。

 

今日のリワークは『しあわせ体質になろう』です。

自分の口癖で思考が軽やかになっていくこと、日々の小さなしあわせに気づくこと、不幸だと思われる出来事を不幸のまま放置しないことなど、いくつかのポイントについて振り返ってみました。

日々の小さなしあわせ探しでは、「発見した幸せをシェアした時に笑顔になった」「人からの親切に遠慮せず受け取れるようになりたい」「身の回りの幸せを書き出して気持ちが楽になった」などの感想がありました。

 

午後のグループワーク「社員旅行を計画しよう」では、予算や配慮の必要な社員などのことも踏まえ、一泊二日の旅行を計画してもらいました。

お金の計算、時間の計算、配慮事項などなど、考えることは多くありましたが、どのグループもほぼ時間通りに話し合いを終えて発表することができました。

 

廃校になった小学校を宿泊施設に選び運動会や肝試しなどを組み込んだ旅行を企画したグループ、普段から会社関係で疲れていることを踏まえ、あえて自由時間を多くとって温泉で体を休めることにしたグループ、それぞれ予算内計画することができました。

 

こうしたグループワークの話し合いで自身のコミュニケーションのあり方を振り返る材料にしていただければと思います。

 

※金曜のグループワークは人数によって内容を変更する場合がございます。

うつ病治療のゴールと治療期間について

皆様こんにちは。南浦和駅前町田クリニックです。

今回は寛解した際の薬物の維持療法について考えてみたいと思います。治療が進んできた時に皆様からよくいただくご質問の1つとして、「症状がだいぶよくなってきてそろそろ職場復帰も考え始めたのですが、治療はいつまで継続するのですか?」というものがあります。

さてうつ病の薬物療法の観点からは、初発エピソードの方は寛解してから少なくとも半年程度は完全寛解に達した時と同じ用量で維持するべきということが言われており、これは再発に関する様々なエビデンスを元に作られた世界標準です。

うつ病の治療目標は寛解を維持して元通りの機能レベルを保つことですが、初回のうつ病エピソードの再発率はおおよそ50%から85%位と比較的高く、再発の回数を重ねるほど完全寛解に到達しにくくなる(完全に治らず症状が一部残ってしまう)ことが知られていますので、「いかに再発を防ぐか」に主眼をおくことが人生の質を高めると考えられます。

「少なくとも半年継続」と聞くと皆様の中には「思っていたより長いなあ。どうしてそんなに長い期間服用しなければいけないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。それにはうつ病が高血圧や糖尿病のような多因子遺伝の慢性疾患であることや、抗うつ剤が人の体の中で何段階もの作用機序を介してゆっくり効果を出すこと、環境調整や生活行動習慣を改善するのに時間がかかること、等も関係していると考えられます。早く薬をやめたい、とつい気持ちがせいてしまうこともあるかと思いますが、減薬については主治医と相談しながら計画的に行っていきましょう。