心理テストは、検査の対象とその試行方法によりいくつかの種類にわけられます。検査対象として、「発達および知能」、「パーソナリティ」、そして「認知機能や心理・気分の状態」などがあります。試行方法としては、漠然とした形や言語を見た時の反応から行動や性格などを分析する「投影法」、アンケート形式で自分の評価をしていくような「質問紙法」、そして、一定の作業を与えられその作業量と質・経過から被験者の才能・行動・性格を評価する「作業検査法」などがあります。
検査結果を評価するやり方として、数値化された結果を様々なジャンルの尺度に照らし合わせて平均と比べたりする方法と、結果をスコアリングせずに医師やカウンセラーが経験的・感覚的に評価する方法があります。いくつかの心理テストを組み合わせることで、自分の持つ特性やパターン、気分や生活の状態、得意とする分野や能力のばらつきをより正確に把握することができます。
特に就労や転職を考えている場合には、心理テストで自分の適性や認知行動パターンを正確に把握すると、より現在の自分に合っている職業や環境を選択できるようになります。臨床現場だけではなく学校や企業でも、適切な教育や採用を行う目的から、しばしば心理テストが活用されています。
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神経心理学的知能検査
WAIS-III(16歳以上の成人用)、WISC-IV(5歳から16歳用)
パーソナリティ検査
ロールシャッハテスト、バウムテスト、SCTなど
認知機能検査
内田クレペリン検査
心理・気分や生活などの全般的検査
GHQ精神健康評価票, SDSうつ性評価尺度、MAS不安尺度など
心理検査は、医師の診察或いはカウンセリングにて必要と判断されたものを施行します。簡便で所要時間の少ないものから数時間以上かかるものがあり、長時間にわたるものは数回に分けて行う場合があります。複雑な検査を行う場合には、検査終了から分析・ご報告するまでの期間を2週間程度いただいています。学校や企業に検査結果をレポートすることも可能です。